研究業績– category –
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論文
志賀高原における亜高山帯針葉樹林の更新動態の長期モニタリング(予報)|Mar.2008
志賀高原の亜高山帯針葉樹林に1haの永久調査区を設置し、オオシラビソ・コメツガ・ダケカンバの更新動態を長期的に追跡しています。2007年の実生調査から、オオシラビソは連続的に更新する一方、コメツガとダケカンバは不連続な更新を示しました。更新には地表基質、ササの被度、倒木などの攪乱が影響していました。長期モニタリングにより、3種の共存メカニズム解明が期待されます。 -
環境教育
信州大学志賀自然教育園ロックガーデンの植物目録|Mar.2008
信州大学志賀自然教育園は志賀高原の中心部に位置し、亜高山帯の自然環境を観察できる教育施設です。園内のロックガーデンは、創設時に志賀高原や日本アルプスから移植された高山植物を教材として展示する庭園です。数十種類の高山植物が、岩を配置した園庭に植栽されています。現在は自然教育や一般来訪者の観察の場として利用されています。 -
論文
長野県小谷村に残る伝統的茅場の植物相|Mar.2008
長野県小谷村の伝統的な茅場で植物相を調査しました。植生は主にオオアシボソとススキから成り立っています。江戸時代から屋根材として利用されてきたオオアシボソは近年減少し、代わってススキが増加しています。2007年には外来種5種を含む70種の維管束植物を確認し、県の絶滅危惧種ナンバンギセルも見つかりました。生育環境を守るには、火入れや刈り取りなど伝統的管理の継続が重要であると考えます。 -
研究
豪雪地帯におけるブナ林の森林構造 ―長野県飯山市鍋倉山の事例―|Mar.2007
長野県飯山市鍋倉山の豪雪地帯で、発達段階の異なる3つのブナ林を調査しました。最大積雪深は550cmを記録する厳しい環境下でも、成熟林ではブナが林冠を優占し、下層にも後継個体が確認されました。発達二次林では伐採後の萌芽更新が進み、リョウブが下層を優占し、若齢林は高密度の幼木が多く、更新初期段階にあります。これらの林分は将来的にブナ優占林へ発達すると考えられています。 -
論文
教員養成系大学生の身近な自然観とそれに応じた自然教育|Dec.2006
信州大学教育学部の学生284名を対象に、幼少期の生活環境と伝統植物・樹木の認識を調査しました。農村部で育ち高齢者との接触が多い学生ほど自然遊びの経験が豊富でした。春の七草の正答率が高かった一方で、秋の七草やススキ利用の認識は低く、生活様式の変化による伝承の停滞が示唆されました。樹木の認識はサクラ以外、知識やイメージに依存していました。学生の実態に応じ、地域の風習や季節行事を取り入れた自然教育の必要性が指摘されています。 -
論文
広島県極楽寺山におけるアカマツ衰退度の異なる林分の土壌化学性|Sep.2006
広島県極楽寺山の都市側と山側のアカマツ林で土壌化学性を比較しました。都市側では酸性物質や窒素の負荷が多く、土壌pHは必ずしも低下せず、むしろ広葉樹侵入に伴うリター分解の促進がpH上昇に影響していると考えられます。また、交換性塩基の差は小さく、酸性沈着による溶脱の可能性が示唆されています。アカマツ衰退に伴う群落構造の変化が土壌化学性に影響していると結論づけられています。 -
研究
志賀高原における温暖化の植物季節への影響 ―1986₋2004年の定点写真からのダケカンバの開葉日・黄葉日の年変動―|Mar.2006
1986〜2004年に志賀高原でダケカンバ5本の葉の季節変化を自動撮影により観察しました。観測地点では特に直近10年間で平均気温の上昇が顕著でした。その結果、ダケカンバは開葉時期が早まり、黄葉時期が遅れる傾向が示されました。これらの変化は温暖化が森林生態系に与える影響を理解するうえで重要であり、今後も継続的なモニタリングが必要であると考えられます。 -
研究
なぜ豪雪地ではブナが純林となるのか? ―葉群フェノロジーの観点からの一考察―|Dec.2005
豪雪地帯のブナ林で、17種の木々の葉の出る時期を1999年と2003年に観察しました。雪どけが早い年は、ブナは他の木より少し遅れて葉を開きましたが、いったん始まると素早く展葉を終え、十分に競争できました。並年ではほぼ同時に展葉し、ブナが最も早く葉を出しきりました。豪雪林でブナが優勢なのは、若いブナの展葉の速さと、他の木が雪に長く埋もれて展葉が遅れるためと考えられます。 -
研究
長野市近郊の里山においてマツ枯れがコナラーアカマツ二次林の群落構造に及ぼす影響|Mar.2005
長野県北部のコナラ・アカマツ二次林で、マツ枯れ被害を受けた林分構造を調査しました。1998年の調査区では、アカマツの生存本数や断面積が大きく減少し、枯死木が多数確認されました。サイズ構造や下層植生の構成から、林分はアカマツ優占からコナラ優占へ遷移していると判断されました。1960年代の里山管理の停止に加え、1980年代のマツ枯れが遷移を加速させたと考えられています。 -
研究
ブナ(Fagus crenata)の種子に対する散布前のげっ歯類による捕食(英文)|Jul.2004
1999・2000年にブナ林で樹上実験を行い、散布前のブナ実に対するげっ歯類の捕食を調べました。1999年は樹上での捕食が多く、2000年はその傾向は見られませんでした。歯痕などから主な捕食者はアカネズミと推定されています。アカネズミは豊作の年に樹上へ多く移動した可能性があることがわかっています。追加実験では、げっ歯類が健全な殻斗を選好し、実の質を識別していることが示唆されました。