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長野県小谷村に残る伝統的茅場の昆虫相(続報):2020年と2021年の調査結果|Mar.2022
火入れによって維持されている長野県小谷村の伝統的「牧の入茅場」で、2020・2021年に昆虫相調査を行い、計13目113科391種を確認しました。草丈の低い初期には土壌露出部の種や水辺の種が多く、夏以降はイネ科草地特有のバッタ類やカメムシ類、寄生性ハエ類などが多く記録されました。火入れ管理の草地環境が多様な昆虫相を支えていることが示唆されました。 -
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長野県小谷村に残る伝統的茅場の昆虫相|Mar.2021
長野県小谷村の屋根材用ススキ草地で昆虫相を調査した結果、195種の昆虫が確認されました。中には絶滅危惧種クロシジミ(Niphanda fusca)も含まれ、草地が長年にわたり良好な環境として維持されてきたことが示唆されます。伝統的な草地利用が多様な昆虫の生息地を支えており、生物多様性保全の観点からも重要な地域であると評価されています。 -
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新産地報告:長野県小谷村の伝統的カヤ場に生育するオオナンバンギセル Aeginetia sinensis G.Beck|Mar.2015
長野県小谷村の伝統的カヤ場で、これまで北部では未記録だったオオナンバンギセル(Aeginetia sinensis G.Beck)の自生が2007年と2013年に確認されました。ススキなどのイネ科植物に寄生し、火入れによって維持される草地環境が生育に重要とされています。絶滅危惧種であり、カヤ場の保全が本種の保護にもつながると考えます。 -
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伝統的カヤ場はなぜ重要か? ―採草地の景観生態学―|Mar.2008
カヤ場は、ススキやコガヤなど屋根材となる草を採取する半自然草地で、火入れや刈り取りなど人の管理によって維持されてきました。戦後の需要減少で多くが消失しましたが、草地は多様な植物・昆虫の生育地であり、集落と森林の緩衝帯としても重要です。小谷村・牧の入カヤ場では伝統的管理が続き、生物多様性やカヤ生産の仕組みを明らかにする研究が進んでいます。草地保全の意義を現代社会で再評価し、次世代へ伝えることが課題であると考えます。 -
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南西日本のササ草原―落葉広葉樹林帯におけるブナおよびミズナラ実生への齧歯類による食害(英文)|Apr.1996
南西日本・十方山のササ草原~落葉広葉樹林帯で、ブナとミズナラ実生の初期死亡に及ぼすササ被覆の影響を調べました。最も多い死亡要因は齧歯類による茎の食害で、ブナ林ではササ下で食害が増え、ササが齧歯類の良好な生息環境となる可能性が示されました。ミズナラ林では死亡率は低いが、堅果は定着前に消失し更新が阻害されると考えられました。ササ草原では種子供給が少なく、ササの有無に関わらずほぼ全てが食害で死亡し、齧歯類がササ草原維持に重要な役割を果たすと示唆されました。 -
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ササ草原における温帯夏緑樹林の更新―ブナ林-ミズナラ林-ササ草原の帯状分布の形成過程―|Dec.1994
十方山のブナ林-ミズナラ林ーササ草原の系列で植生構造と個体群動態を調べました。山頂のササ草原と斜面のブナ林は約330年以上存続した可能性があることがわかりました。ミズナラ林は伐採後に成立した二次林と考えられ、撹乱後にササ草原が拡大し、その縁辺にミズナラ優占の群落が再生したと考えられます。ササ草原ではササが実生の定着と成長を強く抑制し、さらに強風がササ高を超える稚樹の成長を妨げるため、森林化は進みにくいと結論づけられます。
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