調査・研究– category –
森林や草原と人との関わりを探る調査・研究活動や、その成果をわかりやすく紹介します
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論文
千曲川における外来種スモールマウスバス(Micropterus dolomieu)の産卵期と産卵場所の生息環境(英文)|May.2019
長野県・千曲川において、外来種スモールマウスバスの産卵期と生息環境を2シーズンに及び調査しました。産卵は5月初旬に始まり、水温や水位の条件により継続、産卵場所は流れが緩く浅い礫底で、大型の雄ほど深く広い巣を作ります。卵の存在率は高いが、巣の保護率は低く、環境条件が繁殖と分布拡大を助けている可能性が示唆されました。 -
環境教育
ブナの実羊羹:中山間地域の里山資源の価値を伝達するパッケージデザイン|Mar.2017
本作品は、長野県飯山地方の里山資源「ブナの実」を使った羊羹のパッケージデザインです。ブナの実は地域の魅力的な食材ですが、安定供給が難しく特産品化が困難とされてきました。そこで、少量でも風味を楽しめるよう羊羹の形状を工夫し、商品価値を高めるパッケージを開発しました。開封時に上部がしおり、下部が容器として使える構造で、地元の小規模加工所でも製作可能な設計となっています。親しみやすさを出すため、クマのイラストも採用しました。 -
研究
長野県飯山市小菅地区に残るブナ林の林分構造|Mar.2017
長野県飯山市の重要文化的景観「小菅の里及び小菅山」において、ブナ林の林分構造を調査しました。山頂の成熟林ではブナとキタゴヨウが優占し、ブナは下層にも多く更新が進行中と推察されました。集落近くの里山林では発達度の異なる2林分が確認され、いずれもブナが高頻度で出現し、順調な更新が示唆されました。 -
研究
豪雪地にたつ伝統木造民家の構造材の樹種組成:長野県飯山市小菅地区の農家建築1事例|Mar.2017
2012年、長野県飯山市小菅地区の江戸後期築と推定される茅葺き民家の解体時に、104の構造材から試料を採取し、木材の樹種を同定しました。99部材から10〜11種が確認され、スギ、ブナ、アカマツが多く、垂直材にスギ、水平材にブナやアカマツが多用されていました。特にブナの使用は豪雪地の民家に共通する特徴だとわかりました。 -
研究
長野県北部産ブナ堅果のアミノ酸組成、脂肪酸組成、トコフェロール含量|Mar.2017
ブナ堅果の胚を分析した結果、うま味成分であるグルタミン酸やアルギニンを多く含み、脂肪酸はオレイン酸とリノール酸が主成分でした。クルミに比べ多価不飽和脂肪酸は少ないが、酸化安定性の高いγ-およびδ-トコフェロールを含有し、酸化に強い特性が示唆されました。 -
研究
豪雪中山間地におけるブナ堅果の生産量と成分特性からみた特産物としての有用性|Feb.2017
長野県飯山市でブナ堅果の特産物としての有用性を検討しました。堅果の豊凶は林分により異なり、極相林で隔年、里山林で2~4年ごと、孤立林では稀でした。堅果は高栄養価かつ酸化安定性に優れ、豊作時の賦存量は約8t(約800万円相当)と推定されました。持続的利用には林分特性に応じた資源管理と高付加価値化が重要とされます。 -
研究
豪雪地域にたつ伝統木造民家の構造材にみる樹種選択 ―長野県飯山市柄山集落の古民家4事例―|Oct.2016
日本の豪雪地帯にある農村で築100年以上の伝統的民家4棟の構造材の樹種を調査しました。各民家には3〜4種、全体で5種の木材が使用されており、ブナ、ナラ、スギは全棟に共通していました。特に曲げに強いブナは梁や小屋組に多用されており、豪雪地では樹種ごとに用途を使い分ける傾向が示唆されています。 -
報告
日本全国22か所の温帯林における地表性甲虫群集と林床環境のモニタリング(英文)|Aug.2016
この論文は、日本全国22か所の森林に設置された33の固定プロットで、2004年から継続的に行われている地表性甲虫と林床環境のモニタリングデータを報告しています。314種・約6万匹の甲虫と林床環境の詳細データを含み、森林生態系の変動解析に活用可能な、日本最大規模の貴重な長期データです。 -
研究
隔離された小規模なブナ (Fagus crenata) 集団における花粉散布パターンと個体群の持続性(英文)|Jun.2016
この研究は、強く隔離された小規模なブナ集団(牛伏寺)における花粉の長距離散布と遺伝的多様性への影響を調査したものです。親子解析により、7km以上離れた場所からの花粉飛来が示唆されましたが、遺伝的多様性や有効集団サイズは低く、隔離と小規模性による遺伝的浮動の影響が懸念されます。外来交配が優勢で、過去の混交の痕跡も見られ、今後の存続にはさらなる研究が必要です。 -
論文
豪雪地にたつ伝統木造民家の使用木材の樹種組成 : 長野県飯山市西大滝地区の古民家1事例|Mar.2016
この研究は、長野県飯山市西大滝地区にある築200年以上と推定される古民家を対象に、構造材として使用された木材の樹種を調査したものです。調査の結果、ブナやスギを中心に8〜9種の樹木が使われており、これらは現在も周辺に自生しています。特にブナは積雪荷重に耐える構造材として重要であり、地域の森林資源と建築技術の関係を示す伝統的知識が明らかになりました。