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古民家
東北の豪雪農村地域における伝統木造民家の適材適所の樹種選択(英文)|May.2023
豪雪地域である福島県只見町において、1845〜1940年頃に建てられた11軒の木造農家に使用された構造材の樹種を特定しました。2000点以上の部材から14種が確認され、主要材はスギ44%、ゴヨウマツ39%で、重要な構造部に広く使われていました。ブナは7%で梁や桁に利用されていました。住民への聞き取りから、材は1km以内の私有林や共有林から伐り出され、地元の職人が選木・搬出していたことが判明しました。雪崩の多い複雑な植生環境でも、入手可能な高木種を選んで家屋材として利用していたと結論づけられます。 -
論文
長野県小谷村に残る伝統的茅場の昆虫相(続々報): 2020年から2022年の調査結果|Mar.2023
長野県小谷村の伝統的茅場「牧の入茅場」にて、2020年から2022年にかけて昆虫相調査を行い、合計14目128科505種を記録しました。2022年には285種が確認され、そのうち114種が本調査地における新たな追加記録でした。特にコウチュウ目・ハチ目・チョウ目で多くの新記録が得られています。また、バッタ類の疫病による大量死や、ハナバチ類の営巣活動およびそれに伴う捕食・寄生関係など、生態学的にも興味深い現象が観察されました。 -
論文
豪雪地帯の標高と来歴の異なるブナ林分における24年間(1999-2022)のブナ繁殖器官の生産量(英文)|Mar.2023
長野県飯山市の3つのブナ林(奥山成熟林・農村二次林・市街地孤立林)で、1999〜2022年の24年間にわたりモニタリングしたブナの花や実の生産量のデータを公開するものです。森林の断片化が進む中、ブナの豊凶現象の実態や気候変動の影響を評価する貴重な基盤資料となり得ます。ブナの実はツキノワグマの主要食物であり、凶作年のクマ出没予測や地域資源としての活用にも役立つと考えます。 -
論文
昭和前期に建てられた木造住宅の使用木材種:広島県福山市松永町の民家の事例|May.2022
昭和前期に建てられた広島県福山市の木造民家を対象に、使用木材の樹種と利用形態を調査しました。マツ属は梁や造作材、スギは柱に多用され、部位ごとに使い分けられていました。地域の自然資源を活用し、資材不足の中でも強度と意匠性を両立していたと考えられます。省資源的な建築技術の好例として、持続可能な社会・生態システムの構築に資する重要な事例です。 -
環境教育
ブナの実羊羹:中山間地域の里山資源の価値を伝達するパッケージデザイン|Mar.2017
本作品は、長野県飯山地方の里山資源「ブナの実」を使った羊羹のパッケージデザインです。ブナの実は地域の魅力的な食材ですが、安定供給が難しく特産品化が困難とされてきました。そこで、少量でも風味を楽しめるよう羊羹の形状を工夫し、商品価値を高めるパッケージを開発しました。開封時に上部がしおり、下部が容器として使える構造で、地元の小規模加工所でも製作可能な設計となっています。親しみやすさを出すため、クマのイラストも採用しました。 -
研究
長野県飯山市小菅地区に残るブナ林の林分構造|Mar.2017
長野県飯山市の重要文化的景観「小菅の里及び小菅山」において、ブナ林の林分構造を調査しました。山頂の成熟林ではブナとキタゴヨウが優占し、ブナは下層にも多く更新が進行中と推察されました。集落近くの里山林では発達度の異なる2林分が確認され、いずれもブナが高頻度で出現し、順調な更新が示唆されました。 -
論文
豪雪地帯における伝統的民家の樹種選択と里山の利用|Jul.2014
長野県桑名川地区の伝統的民家(R.Y家・H.Y家)を対象に、建築部材の樹種と周辺里山の植生を調査しました。スギやブナ、ナラ類など多様な樹種が用途に応じて使い分けられ、建材は主に里山から調達されていました。建築年代や地形、森林管理の違いが樹種選択に影響し、地域内でも民家の構成樹種に差異が生じることが明らかとなりました。 -
論文
新たな地域資源としての里山ブナ林の適切な保全および活用法の創出に向けた協働プロジェク卜|Mar.2002
里山ブナ林を新たな地域資源として保全・活用するため、研究者とNGOが協働し、学術的価値の明確化と地域への還元を目指すプロジェクトです。特にブナの結実豊凶(マスティング)の適応的意義を、里山の孤立林と極相林を比較しながら検証しています。種子生産量や捕食、受粉効率などを多面的に調査し、得られた知見を教育・地域活性化へ活かすことを目的としています。
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