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研究
孤立したブナ―ササ林の持続性:個体ベースモデルによる森林動態の解析(英文)|Sep.1998
南西日本・十方山のブナ林は人為的影響で小規模に断片化し、林床を覆うササがブナの更新を強く阻害しています。ササは数十年ごとに大規模に一斉枯死する特性を持っています。本研究では、ササ動態を組み込んだ個体ベースモデルを構築し、孤立したブナ林の500年間の存続可能性を評価しました。シミュレーションの結果、(1) ササはブナ林の存続に大きな悪影響を与える、(2) ササの寿命と回復期間の効果は統計的に分離できる、(3) ブナ林の絶滅確率は成長率より死亡率パラメータに強く依存することが示されました。 -
研究
台風9119による南西日本・臥龍山のブナ林における大規模ギャップ形成(英文)|May.1997
台風9119により臥龍山の原生ブナ林で大規模ギャップが形成されました。4,100m²のギャップでは主にブナの大径木が強風で連続的に倒れ、その主要因は根返りでした。他の林分でも同様に林冠木の根返りが中心で、地形により風が強まり連鎖的倒木が起きた可能性があります。急斜面ではギャップ拡大の危険性が高く、この大規模撹乱は更新過程に影響を及ぼすと考えられています。 -
論文
南西日本のササ草原―落葉広葉樹林帯におけるブナおよびミズナラ実生への齧歯類による食害(英文)|Apr.1996
南西日本・十方山のササ草原~落葉広葉樹林帯で、ブナとミズナラ実生の初期死亡に及ぼすササ被覆の影響を調べました。最も多い死亡要因は齧歯類による茎の食害で、ブナ林ではササ下で食害が増え、ササが齧歯類の良好な生息環境となる可能性が示されました。ミズナラ林では死亡率は低いが、堅果は定着前に消失し更新が阻害されると考えられました。ササ草原では種子供給が少なく、ササの有無に関わらずほぼ全てが食害で死亡し、齧歯類がササ草原維持に重要な役割を果たすと示唆されました。 -
草原
ササ草原における温帯夏緑樹林の更新―ブナ林-ミズナラ林-ササ草原の帯状分布の形成過程―|Dec.1994
十方山のブナ林-ミズナラ林ーササ草原の系列で植生構造と個体群動態を調べました。山頂のササ草原と斜面のブナ林は約330年以上存続した可能性があることがわかりました。ミズナラ林は伐採後に成立した二次林と考えられ、撹乱後にササ草原が拡大し、その縁辺にミズナラ優占の群落が再生したと考えられます。ササ草原ではササが実生の定着と成長を強く抑制し、さらに強風がササ高を超える稚樹の成長を妨げるため、森林化は進みにくいと結論づけられます。