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研究
ギャップ・モザイク構造を持つ成熟したブナ林におけるチシマザサ(Sasa senanensis)の総一次生産量(英文)|Feb.2021
森林の林床は、一部の森林生態系における総一次生産(GPP)に重要な役割を果たします。しかし、林冠構造の違いによる林床GPPの差異はこれまで十分に考慮されておらず、過小または過大評価の可能性がありました。本研究では、ブナを主体とする落葉広葉樹林を「林冠部」と「ギャップ部」に分け、林床のチシマザサのGPPを測定しました。ギャップ部では光量とバイオマスが多く、GPPは林冠部の約3.6倍に達しました。林床GPPは森林全体のGPPの約16〜20%を占め、林冠構造の違いを考慮する重要性が示されました。 -
論文
冷温帯の老齢落葉広葉樹林における林冠と林床の葉面積指数(LAI)の空間的関係(英文)|Sep.2020
葉面積指数(LAI)の定量化は、森林の生産性や大気と植生の相互作用を理解するうえで不可欠ですが、空間的・時間的な変動が大きいため、正確な測定が難しいとされています。本研究では、冷温帯落葉広葉樹林において121地点でLAIを測定し、林床から林冠までの各層のLAI分布とその関係を明らかにしました。上層のLAIは空間的に不均一で、下層との間に有意な負の相関が見られました。これは、林床が林冠の隙間を補うように機能し、森林全体としては空間的に均質なLAIを保っていることを示しています。 -
報告
日本全国22か所の温帯林における地表性甲虫群集と林床環境のモニタリング(英文)|Aug.2016
この論文は、日本全国22か所の森林に設置された33の固定プロットで、2004年から継続的に行われている地表性甲虫と林床環境のモニタリングデータを報告しています。314種・約6万匹の甲虫と林床環境の詳細データを含み、森林生態系の変動解析に活用可能な、日本最大規模の貴重な長期データです。 -
報告
日本全国34地点における森林の構造・種組成・動態(英文)|Aug.2011
本データ論文は、日本全国34森林サイトで収集された樹木センサスデータを報告するものです。そして日本で自由に利用できる最大規模の森林データセットです。環境省のモニタリングサイト1000の一環として、亜寒帯から亜熱帯までの主要4森林タイプにわたり42の恒久プロットで調査が行われました。2004〜2009年に胸高周囲15cm以上の木本植物を対象に調査し、334種・52,534個体の種数、個体数、生存、成長データが得られました。共通プロトコルにより森林間比較やメタ解析に有用で、生態学研究や環境省の生物多様性報告にも活用されています。 -
論文
モニタリングサイト1000森林・草原調査コアサイト・準コアサイトの毎木調査データの概要|Mar.2010
モニタリングサイト1000は環境省生物多様性センターの事業です。そのうち森林・草原調査では、樹木、地表徘徊性甲虫、鳥類を指標生物群として定め、2004年よりモニタリング調査を行っています。本稿では、コアサイト・準コアサイトで取られた樹木に関するデータ(毎木調査データ)が研究・教育・保全政策などに広く活用されるよう、その概要を紹介し、データの活用方法について提案しています。 -
論文
ゴルフコース造成が森林植生に及ぼす影響 (環境影響に関する調査研究)|Mar.2001
ゴルフコース造成に伴う森林植生の初期変化を、造成地周辺のコナラ・ミズナラ林で調査しました。造成後、草本層ではササ類の被覆が減少し裸地が拡大、低木層では萌芽幹の枯死や先駆植物の出現がみられました。沢周辺では土砂堆積により湿性種の衰退が確認されました。樹木の成長率は場所により低下し、造成による撹乱の影響が明瞭であるのがわかりました。大規模造成ではバッファー設定と継続的モニタリングが重要と結論づけます。 -
論文
「樹を見て森も観る」ことの重要性|Sep.1999
景観生態学は、生物多様性保全や持続的植生管理に重要です。同時に景観要素間の相互作用だけでなく、個体群レベルの事象の理解も必要とされています。毎木調査や年輪解析は森林動態や景観変遷の把握に有効で、個体ベイスモデルや大ギャップ形成の分析など、多様なスケールでの研究が景観評価に役立ちます。最適なスケールの選択と、研究成果を社会に広く示すことが、環境設計への研究者参画を促し、景観生態学の発展に重要であると考えます。 -
論文
ガールスカウト戸隠キャンプ場の森林の構造と保全|Mar.1999
ガールスカウト戸隠キャンプ場の森林構造を調査し、保全と教育利用の方針を検討しました。林冠はシラカンバとハルニレが中心だが、後継樹が少なく、更新が進みにくい状況にありました。これは下刈りよりも樹種特性の影響が大きいと考えられますが、下刈りが続く限り天然更新は困難と推論されました。森林維持には下刈り制限や植栽などの管理が必要であり、これらを子ども向け学習プログラムに組み込むことで教育的価値も高まると提案しました。
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